神戸学院大学人文学部人間文化学科2005年特別講義I編


by shohyo

フリーメイソン

d0068008_13351153.jpgヨーロッパに昔からある秘密結社フリーメイソン。歴史を彩る著名人の仲にもフリーメイソンに入っていた人は少なくない。かの有名な叙事詩「ファウスト」を書いたゲーテ。今でもなお人気のある天才作曲家モーツァルト。そのほかにもたくさんフリーメイソンに所属していた著名人がいるのだが、その活動や仕組み、起源などはあまり知られていない。本書はさまざまな資料、文献などからフリーメイソンが何であるかを考え、またフリーメイソンを題材にして西欧神秘主義について考える一冊である。
フリーメイソンとは、ヨーロッパの歴史を語る上ではなくてはならない存在であり、またヨーロッパの歴史上で暗躍した秘密結社である。われわれが高等学校で勉強していた世界史では取り上げられないものであるが、フリーメイソンがなければ今の世の中は違うものになっていたのではないだろうかと思われる。たとえば、モーツァルトがそうである。彼が作曲した有名なオペラ「魔笛」は劇中においてフリーメイソンの思想を取り込んだ作品である。だが、フリーメイソンがなく、モーツァルトが参入していなかったらこの作品は生まれていなかったかもしれない。また、アメリカ建国においても彼らは重要な役割を担っていたという。つまりフリーメイソンとは、ヨーロッパの歴史だけでなく、世界レベルでの歴史において重要な存在であり、この秘密結社がなかったら今の世の中は別のものになっていたのである。
この本の良いところはまず、多数の資料が掲載されており、目で見て楽しむことができ、かつ分かりやすくなっているところだ。そして、著者自身もフリーメイソンというものを様々なものを通して研究しているのだということが分かるようになっていている。フリーメイソン関係の作品、その思想が盛り込まれている作品などの紹介の部分には少々興味をそそられた。
だが、どうにもとっつきにくい部分もしばしばあり、フリーメイソンの文献をはじめて読むには多少つらいものがあるのではと思った。

文:なし
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by shohyo | 2005-07-05 13:35