神戸学院大学人文学部人間文化学科2005年特別講義I編


by shohyo

聖書でわかる英語表現

d0068008_13492432.gif 小惑星が地球に衝突する危機を描いた、ブルース・ウィルス主演の映画『アルマゲドン』は記憶に新しいのではないだろうか。しかしこの「アルマゲドン」とは単に小惑星の名前ではない。では一体どんな意味を持っているのか。何とこれ、実は新約聖書に登場してくる言葉で、「世界の終末における神と悪魔との最終決戦の場所の名前」を示している。したがって過去・現在・未来で起きる全ての惨事をこう例えることができるのだ。
 2004年5月に公開され話題となった、メル・ギブソンが製作・監督・脚本を務めた映画『パッション』では、イエスの最後の12時間を極めてリアルに描写したものだが、この「パッション」もまた「情熱」と誤解してはならず、原義がある。「イエス・キリストの苦しみとその十字架上の死」を意味し、しばしば大文字(「Passion」)で始まる。これは「聖書に登場する唯一の「God」である考えが多いからのようだ。
 また固有名詞をとっても、例えば欧米の人名でよく使われる「David」デイビットもやはり聖書に出てくるイスラエルの第2代の王「ダビデ」から来ている。当然「マリア」という名前もそうである。
 日本人にとって、英語表現が今ひとつ理解できないという問題がある。論理が混乱している文章など、2度3度読み返してもぼやけている。場合によっては、さっぱりお手上げということもある。それは何故か。英語表現は、キリスト教文化に多々準じているからである。それは聖書にある。ひとつの言葉が聖書から使われていたり意味が引っ掛けられていたり、また変換されたものであったりするためである。
 自分はキリスト教信者ではないが、知識としてキリスト教文化がどんなものであるかは興味がある。第一、文化を知らずして英語能力もないだろう。徒でさえ英会話には日常生活において聖書からの〝たとえ話〞が多く現れ、それらのニュアンスも重要と感じる。話し上手は〝センス〞の良さも伺える。英語学習者はできればそんなレベルに近づいてみたいはずだ。聖書は1度読んでみたいと思っていたが、この本は聖書を通して、言語の由来、文章の成り立ち、また英語圏の文化を自然に並行して知り得ることができた。
                                 
文:アトランティス
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by shohyo | 2005-07-02 13:49